暖冬の雨の日、いつの間にかクリスマスローズが咲いていました。
衝撃の元旦の能登地震から、その後もさまざまな出来事が駆け抜け、ウクライナやガザの報道にも暗澹として落ち着かない日が続くと、妙に時間の流れが早まる気がします。
植物たちが、「ゆっくり」と言っている気がしました。
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朝、冷え込むようになり、「あれ? もう冬? 秋は来てたの?」
さあ、仕事。
新築に伴い薪ストーブを新調した友人から使っていたものをいただき、今朝はこの冬初めての試運転。
ノルウェー産のストーブデザインが工房をなんだか楽しくしてくれます。うれしいです。
水仙たちがニョキニョキ。
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芙蓉の花が咲きました。
3年に一度の藤枝大祭り。ここ数年コロナ禍でストレスがあったためか、参加している人たちも店の前に椅子を並べてニコニコ見ているおばあちゃんたちも、とても楽しそうだったのが印象的でした。
30年前に自作したガラス窓の木枠が腐食でダメになり、作り直してついでにハンドルも新調しました。
夕暮れが早くなり、季節が移っていきます。
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身近な日常の中の小さくとも美しいものを探すことで、なんとか酷暑の日々をやり過ごそうとしても、汗が止まりません。
地球規模で何が起こっているのでしょう。
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思い立って滋賀県の近江八幡に一泊2日の一人旅をして、八幡堀の舟に乗ってきました。
うつくしい掘り割り、保存された商家の静かな家並み、建築家ヴォーリズの洋館、少なめの観光客、の中をよく歩き初めての街を楽しみました。
2日目、偶然持っていた交通系のカードで路線バスを手軽に使うことを覚え、行動が楽になり、こんな小さなことにもちょっと嬉しくなりました。
湖北にもいい街があるよ、と教えてもらったのでまた行きたくなっています。
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引き出しチェストとソウイングキャビネットです。キャスターがついて自由に動けます。
これらは、Mさんに、2年前に制作させていただいたミシン台:
の下部に収まるようデザインされました。
裁縫作業をしないときはミシン代の下に収納され、作業時にキャスターで簡単に引き出されて、キャビネット・トップは道具も置け、部屋の中の限られた空間に有効利用できます。
ここには2台のアイロン、まんじゅう(アイロン掛けで使う楕円型の当て台)、布地、などが収納されます。
Mさんの余技がさらに展開されそうです。
「引き出しチェスト 323」
300w x 350d x 525h mm
ナラ、メープル(引き出し内部)、ブラックウォールナット(つまみ)
オイルフィニッシュ
「ソーイングキャビネット 323」
710w x 350d x 575h mm
ナラ、ブラックウォールナット(つまみ)
オイルフィニッシュ
春の暖かさに誘われて、クリスマスローズが一斉に咲き始めました。
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厳寒の緩んだ1日、荒涼とした小さな庭でひとり花を咲かせ頑張っている水仙に、「ありがとうね」。
待っていてくれる人に、ていねいに。
先日、不調の10年目のモデムの交換に、プロバイダーに電話し教えられたところに繋ぐと音声案内で何回も要件ルートを選択したあとメロディーが流れ、やっと人と話すのかと思っていたら、待ち時間を利用した人口知能による本人確認のための質問が続き、それに答えてから、そのあとようやく生身の人間と繋がってモデムの交換の申し込みが終えました。
これが現代の普通かもしれませんが、後日やってきた新型モデムの交換、設定にもつまずいて、老人には、ふー、とため息でした。
先日、新聞の論説に、シャドーワーク(影の仕事)で、技術の進歩にもかかわらず個人の生産性が低下しているのでは、とあり、興味深かったです。
報酬を伴わない目に見えない作業が、デジタル機器を使って個人の作業として巧妙に押し付けられ、時間を取られているのでは、ということらしいです。
便利さ、技術的な高さ、の代償に、今を生きる私たちの毎日に何を失っているのかな、と思いました。
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東京に納品の途中、新東名から見た富士山が笠雲をかぶっていました。暖かい11月のある日。
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東京の建築設計事務所で働くSさんから、私が以前一台のみ製作した三段の踏み台を、担当された企業の斬新なデザインのライブラリーにぜひ置きたいので、と請われ、10年振りに製作しました。
図書室で、いろいろな人にお役に立ってくれると嬉しいです。
「三段の踏み台 112」
400w x 560d x 690h mm (ステップ間隔:230mm)
ブラックウォールナット(ステップ)、ナラ(脚)
オイルフィニッシュ
フヨウの花はいつも美しいのでハッとします。
朝、ふと見ると水盤にホテイアオイの花が咲いていました。初めて見ました。
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神奈川県のHさんにダイニングテーブルをお届けしました。
自ら自宅を設計し建てた大工のHさんのお宅に入った時、シンプルでセンスの良い空間に驚きました。
キッチンは奥さんの要望のたくさんの種類の引き出しが機能的で、なによりきちんと作られた家の空間はこんなに素晴らしいのか、と、36年前に超安普請の住居兼工房を建ててしまった私は、ため息でした。
そんな空間でダイニングテーブルを使っていただけることは嬉しいことです。
「ダイニングテーブル 922」
1400w x 800d x 700h mm
なら
オイルフィニッシュ
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半年も待っていただいた東京のSさんに小ぶりなサイドデスクをお届けしました。
このデスクはゲストルームに置かれ、家族が必要な時に誰でもちょっと使う、という役目です。
浅い引き出しは、ノートPCが収まる寸法です。
「サイドデスク 822」
1100w x 450d x 720h mm
ナラ メープル(引き出し内部)
オイルフィニッシュ
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近所のマニアの方から分けていただいたメダカたちが酷暑の中元気いっぱい。
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キョウチクトウの花。
Sさんに20年も愛用していただいたロースツール1199の修理。
夏椿が咲いてくれました。
昨年、こじんまりとした平屋を建てた娘のキッチンに、春、遅れに遅れてやっと取り付けた吊り棚。
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高止まりしているコロナ禍、ウクライナをはじめとする人類の暗然とするニュース、その一方で日々感じる自身の老いの現実、
等々、つい下向きになり黙しがちになる昨今ですが、新緑の美しさは毎年のことなのに励まされる気がします。不思議です。
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隣町でリフォーム中のSさんに下駄箱をお納めしました。
シンプルな家具ですが、ナラの素材のちからに助けられ、凛としたものになりました。
当初、観音開きの計画でしたが、あまり広くできない玄関で邪魔にならないよう、引き戸になりました。
棚板は上下2.5cm、可動です。
世の中の激変で、良質のナラがこれからも手に入るといいのですが、少し心配です。
「下駄箱 422」
90w x 40d x 80h cm
ナラ
オイルフィニッシュ
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くるみのサイドキャビネットを製作しました。
Oさん(東京)は廊下に置く小さなキャビネットを希望され、以前、ほかの方に製作したことのあるくるみのキャビネットの雰囲気で、ということでした。
奥行きはたった20cmなので、廊下においたとき邪魔になりません。とても小ぶりなキャビネットになりました。
つまみはブラックウォールナットから削り出したものです。
台輪(下部の台)はわざと材質をナラにしてあります。年月が経つと色と材質の違いがもっと出てきて、アクセントになります。
「サイドキャビネット 222」
44w x 20d x 70h cm
くるみ、ナラ、ブラックウォールナット
オイルフィニッシュ
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無人販売で小さめのブロッコリーがぎっしり入った一袋百円のものを、二袋茹でました。
「小さくとも栄養満点なんだから、食べてほしい!」というような生産者の気持ちを、ていねいなカットや袋詰めに感じて、ファンです。
新鮮なのでサラダやクリームシチューがとても美味しい。ありがたいです。
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本年もどうぞよろしくお願いいたします。
この二年間の世界の激動に目がくらみます。そしてそんな中での翻弄される個々人の幸せとはなんだろうか、とずっと想ってきました。
そして高齢になった今もまだ「木の素材感」で人に何か少しだけ心の豊かさをもたらすようなことができないか、と想っているのです。
指数級数的にテクノロジーが進化すればするほど逆に自然物である人間が必要とする大切な要素がやはりあるような気がしています。
関係ないかもしれませんが、写真家 Saul Leiter の仕事と生き方が好きで、時々写真集を眺めています。
依然コロナ禍の中ですが、体調に気をつけてお元気でお過ごしください。
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コンパクトな平屋を新築された神奈川県のOさんにキッチンキャビネットをお納めしました。
間口90cmのタイプの異なる三つのキャビネットを連結金具で繋げ、連続した長さ2.7mの天板を載せてあります。
取手の金具は真鍮のシンプルなものです。
全体を4回のオイル仕上げで、天板は湿気に耐えるようウレタンを混ぜたオイル仕上げにしました。
ナラの素材感で室内の雰囲気が一変するのをみて、やはり無垢の力はすごいな、と想いました。
使い勝手の良いキッチンになりますように。
加齢で落ちてきた体力を常に意識しながらコツコツと制作していたら三ヶ月もかかってしまいました。やれやれ。
「キッチンキャビネット」
270w x 46d x 85h cm
なら、メープル(引き出し内部)
オイルフィニッシュ、ワックス仕上げ(引き出し内部)
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ワクチンを接種することにして、2回を終え、幸い副反応もありませんでした。
時間が経つのがほんとうに早く、外出時のマスクやレジの受け渡しがどんどん変化していく中で、いまだに「なんだかSFのはなしみたいだな、」という感じがつきまとい、現実に慣れません。
こんな時、好きな人とか、好きなこと、希望、が自身を支え、とても大切なんだと気がつきます。
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コロナ禍で在宅勤務が増えてきたMさんから、会社のパソコン用にサイドデスクを依頼され製作しました。
昨年、小さなご自分用のパソコンデスクをお届けしたことがあり、似たようなデザインにして並べても連続性が保てるよう、また、部屋の中で互いに調和してくれることを願って、近いデザインにしました。
製作していて、やっぱりナラは素敵な材だな、と思いました。
Mさんのお仕事がはかどりますように。
サイドデスク 521
70w x 37d x 72h cm
ナラ、メープル(引き出し内部)、ブラックウォールナット(つまみ)
オイルフィニッシュ
もう紫陽花の季節になっていました。
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ウン十年ぶりに、夏目漱石の「門」を再読しました。私にとって漱石は
「『吾輩は猫である』や『坊っちゃん』を書いた明治の大文豪」
ではありません。二十歳代のころ、とても漱石という人が好きになり、長編の他に短編や日記も読みました。会いたくなるような人間味を感じて惹かれました。私たちに潜むエゴや、男女の愛のもつれ、不安、を書いたとても「現在」の人と感じたのです。
また、古典や英文学の深い素養がありながら当時、尊敬と安定を得られたであろう帝大教授の職を拒んで新聞社の契約社員となり、創作に生きようと決心したのは、今ならフリーランスで生きていこうとしている多くの方に重なり、とても好感を抱きました。
若い頃はどうしても自分も読んだという実績が欲しくて読み急いでいた気がします。今ゆっくり味わって読むことが嬉しいですね。
余談ですが、年譜を見ていて、私のもう亡くなった両親が幼児の頃、まだ漱石(大正5年没)は生きていたのだ! と発見して、遥か遠くと思っていた漱石が意外と近く感じ、何かがつながっているような感じもして、意味もなく、嬉しくなりました。
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三年前に2台のロースツール1199を作らせて頂いた東京のMさんから、短時間の在宅勤務の仕事や読書などに、ちょこっとロースツールで使う小机を依頼されました。
Mさんの体格を教えてもらい、一般的な椅子よりも少し低いこのロースツールに合わせ高さ65cmをご提案した、とてもシンプルなデザインの小机です。
Mさんのお気に入りのブラックウォールナットで製作しました。
今までたくさんのロースツール1199を製作してきましたが、これに机を合わせるという発想が私にはなく、新鮮な驚きをMさんから頂いたのでした。
[desk 421]
80w x 50d x 65h cm
ブラックウォールナット
オイルフィニッシュ
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小手毬がたくさん咲いて、あたかもコロナ禍に対抗してくれているようです。
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昨年、購入したナラの丸太の木口です。
魚河岸の仲買人がマグロの尻尾の切断面を見て質を判断するように、木工人も木口からもいろいろ分かります。
周辺部の白いところは(白太)は薪ストーブ行きですが、すこし肌色のところから家具になります。
この丸太の木口は、色合い、強度、比重がナラの最良な特徴を示していて、ジワーとささやかな幸福感を感じました。
それはキーボードが拓く世界とは異質で、かろうじて自分をリアルな世界と結びつけてくれています。
桜が急いで通り過ぎた後も、白山吹が踏ん張ってくれています。植物の持つちからは不思議です。
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広島のMさんにミシン台をお届けしました。
何回かの打ち合わせで、ミシンとロックミシンを置いて作業できる幅120cmのミシン台がデザインされました。
引き出しは深いものと、糸その他細かい裁縫道具を入れる広く浅いものとしました。
右の引き出し内部は、糸類を入れるために、取り外しのできる中仕切りを設けてあります。
裁縫という創作作業をご自分の生活の中の一つの軸とされつつあるMさんのお手伝いができてよかったです。
何より日常生活の中で創ることの楽しさに関われるということは、このコロナ禍の中で一つの貴重な幸せではないかと思いました。
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「sewing table 321]
120w x 45d x 72h cm
ナラ、メープル、ブラックウォールナット
オイルフィニッシュ
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いまも試行錯誤の毎日です。
今年も斜面の山桜が季節の移ろいを教えてくれています。
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スランプの時、なぜか私は安普請の我が家の内装を改良したくなります。
意を決して、住居の汚れてきた内壁の塗り替え、そしてずっと作ろうと思っていた正方形が基本ユニットの本棚、に取り組みました。
生活しながらの壁塗りは、養生の準備が手間がかかりパテの研磨の粉が舞い、とても落ち着かないのですが、完成時をひたすら楽しみにぐっと我慢して仕事します。
本棚は、はやる気持ちを抑えてできるだけ精確に加工して、艶消しの水性塗料を2回塗りました。
サイズが大きいので、狭い工房の中で四苦八苦して加工しました。工房で加工し塗装したばらばらの部材を、二階の住居で組み合わせて全体がしっかりする構造です。
出来上がって好きな本を入れる時、なんとも嬉しかったことでした。
同時に、今の自分にはもう不要になった茶色に変色した本に流れた長い年月を感じ、若い頃、心の支えになってくれた本たちとの別れもありました。
完成した夜は本棚を眺めながらウィスキーを飲みました。
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木という自然素材とかかわって、新しい試みを、性懲りもなく、繰り返していきたいと思っています。
健康をキープなさってお元気で毎日をお過ごしください。
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車庫兼材料庫の、ベニアにペンキの壁(庭側)が長年の風雨で腐食してボロボロになっていたので、トタンに張り替えました。
腐っていた間柱や横桟を新しくして、ホームセンターで購入したトタン角波板を張りました。
トタンの壁張りは経験がなかったので躊躇していたのですが、友人の大工さんのアドバイスやウェブのおかげで予想以上に早くできました。
でも今回も感じたのは、取り掛かる前の、自身の心の「壁」でした。
年齢とともに新しいこと、初めてのこと、に取り掛かる時、とてもエネルギーが要るようになったのです。
ほとんどがやってみたら予想より簡単で他の人に頼むより経済的なことが予想されていても、です。おまけに、 「達成感」付きなのに、、。
やれやれ。
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家具作りを始めた若い頃、心の支えになったのはシェーカー教徒の家具とウィーン工房(1903~1932)の家具でした。
不思議なことに、今でもウィーン工房の家具や食器、テキスタイル、絵葉書などを本や展覧会のカタログで見ると元気が出てきます。
でも当時スペイン風邪の猛威でウィーン工房のつながりのある何人かの芸術家も亡くなりました。
100年後の現在、新型コロナ禍の中で私たちが翻弄されていることを思うと奇妙な循環も感じます。
感染拡大が収束していくことを願っています。
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小さな庭に落葉が舞い、花も少なく寂しくなったこの頃、水仙たちがニョキニョキと私を励ますように出てきました。
植物たちのたくましさ。
毎朝、自分の容貌と年齢にギョッとし違和感を抱えつつ(笑)、ワークベンチに待っている仕事に向かいます。
朝晩、ひんやりしてきたので、タンスの中の衣替えをしました。
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愛知のYさんに厨子(スタンドつき)とロースツール212をお届けしました。
以前いくつかの家具を作らせていただいたYさんは、初夏にお父さんを亡くされて私に厨子を注文くださったのです。
丁寧に制作しました。
ロースツール212はご焼香のとき以外はスタンド下部にちょうど収納され、部屋の中で邪魔になりません。
扉のセンは僅かにカーブさせ、中央に黒檀のラインを施しました。
内部は14cm引き出せるトレイと、お線香などを収納できる引き出しを備えています。
時間をかけて無垢の素材の内部応力を出し切って加工して、小ぶりな厨子としました。
こうして制作したものがご遺族の皆さんに喜んで受け入れていただき、製作者として嬉しかったことでした。
<厨子 920>
70w x 30d x 126h cm (厨子 44w x 23d x 41h cm)
セン、ナラ、ブラックウォールナット、黒檀、メープル
オイルフィニッシュ
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芙蓉の花が咲いてくれました。
割れてしまった古いコンポスト を新調しました。(市の補助金が半分も出るので助かります。)
経験から発酵が進むようにたくさんの小穴を開けています。
ボール盤を使ったサンダーはよく使います。
自作のケヒキ、もう20年くらい愛用しています。
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今年もちゃんと咲いてくれました。酷暑の夏のあとの残暑の秋に、、、。
コツコツと仕事。
いろいろな作業を経て、部品ができ、家具ができていきます。
寝苦しい夜半にふと窓の外の風景がなんだかエドワード・ホッパーの絵のように見えて、急いでカメラを取りにいきました。(笑)
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先日、入道雲を見て、やあ〜久しぶり! と言ってしまいそうでした。
葉月8月も、はや下旬。厳しい天候のせいか、コロナ禍のせいか、時間の流れ方が早すぎる! と思う毎日です。それでも夜間少し涼しくなり睡眠が深くなってありがたいです。
世界中、未知の社会状況の中であまりにあふれる情報や論者の記事に、気をつけて絞って接しなければ、と思うようになりました。
それでも、木を見てなおかつ、ちゃんと森も見ている少数の専門家の存在を知ると、この混迷の中、少しほっとします。
精確さが大切な仕事が、ときに猛暑の中で崩れそうな気分を引き締めてくれます。
庭をすこし掃いて枯れ葉を掃除したり、崩れかかった石積みを直したり、夕方、水やりをしたり、ちょっとした土の上での作業がとても気分転換になることに今さらながら驚きます。
自然なものが持つ特殊能力かな。
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庭の片隅で。
選定作業。素材の呼んでくれる声が聴こえると嬉しい。
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東京のOさんから定番のロースツール212(上の画像の右側)のアッシュの白い脚をナラバージョンで作ってくれませんか、と依頼され制作しました。
アッシュは家具用オイルで仕上げると、最初はいいのですが、時間と共に黄ばみが現れることがあり、白さを保つために私は脚だけ艶消しの水性ウレタンで仕上げています。
他方、ナラはオイルフィニッシュもよく合い、座板のブラックウォールナット同様、時間と共に深みを増す気がしています。
Oさんのおかげでナラ脚バージョンが生まれ、雰囲気が変わって、時間が経ってからの変化が見たいと思いました。
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うかつにもアメリカ在住の義姉に小包みを送ろうとして郵便局に行くとコロナ禍で世界的に荷物が止まっていることを知らされ、そうだよな〜と、すごすご帰ってきました。
新聞やネットで知る、働き方などの社会的な仕組みが変わろうとしていることに驚き、ウィルスの感染状況に一喜一憂している間に時間が流れ、いつしか梅雨に中に入っていました。
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以前制作した踏み台の改良を試みました。
背の高い書棚で高い所の本を取る場合の踏み台を欲しいと思ったのです。
ステップの高さを一段目26cm、二段目50cmと少し高くし、全体の幅を少し狭くして部屋の中で少しでも邪魔にならないコンパクトさを考えました。
脚のナラの木組みは堅牢な構造となります。
ブラックウォールナットとナラの組み合わせは私のお気に入りです。
踏み台以外にも使い道がありそうな気がしてきました。
「踏み台 620」
36w x 34d x 50h cm
ブラックウォールナット、ナラ
オイルフィニッシュ
¥35,000 (送料¥3,000)
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早朝、庭に出てみると咲いていて、おはよう〜と言ってくれているようでした。
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工房の二階が住居なのですが、四畳半の部屋の換気扇の、音ばかり大きくて排気の少ない直径15cmの古い換気扇を、25cmのものに変える交換の工事をしました。
近年の酷暑の夏の夜に、室内上部の蒸し暑い空気を強制排気して網戸の窓から涼しい外気をとりこみ、少しでもなんとか快適にと思っていたのです。クーラーはお金がかかり、体がだるくなるので好きではありません。
ただ、換気扇の取り付け場所が高所で、換気扇の木枠と外側のステンレスのフードを建物の外から取り付けるのに、長い梯子は危険だし、単管パイプで足場を組み立てるのは大仰だし、、と長い間、取り掛かることをためらっていたのです。
ところが先日、昼寝の時にアイデアが降りてきました。
換気扇用の開口を通して中からロープを外に垂らしフードを取り付けた木枠を引き上げ、開口に引き込むというものでした。
すぐに新しい換気扇の木枠をはめ込む壁の開口を広げました。
取り付け作業中しっかり木枠を内部に引き込むため、木枠内側に二つの仮止めした取手もつけることも思いついて、テストするとうまくいきました。
本番では木枠の襟と建物の間にシリコンのコーキングをたっぷりつけて無事工事が終わりました。
早速テストすると、四畳半の部屋の空気が素早く入れ替わったようです。
私の本業の家具では乏しいアイデアが、雑事では時々生まれるのは不思議です。
この換気扇の恩恵を受ける今年の夏は、コロナで社会全体がどんな風になっていることか、予測もつきません。
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定番の「書見台」の在庫がなくなり、複数台製作しました。
素材の樺桜はオイルを塗り重ねると、とても美しくなります。
ページ押さえは、使わない時に収納できます。
台の傾きはごく単純な方法です。
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「書見台」
42w x 20~25d x 21~28h cm(本の支持面 42w x 28h cm)
樺、オイル仕上げ
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小さな庭に白山吹が咲きました。
落ち着かない世の中のいまの状況の中で植物の力がありがたいと思います。
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小さな庭に春が訪れています。
小手毬の花。
いただいた切り枝を来年のストーブの薪に切り分け、工房の外の棚に干します。
樺桜の書見台を製作。
日々流入してくる膨大な情報に、いま、何が起こっているのだろう、と戸惑います。
感染リスクの中、恐れとむきあいながら働く医療関係者の方々に感謝します。
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以前、製作した中型の辞書のためのブックエンドを少し寸法を変えて復活しました。
中仕切りの板は、下部の丸印のあたりを指で押すと底板中央の溝をゆるくカタカタと移動できます。
辞書に隣接すると不思議と倒れるのを防いでくれます。
T君、Y君、高校入学おめでとう。
「辞書立て」
40w x 13d x 17h cm
ブラックウォールナット
オイルフィニッシュ
いま、ウイルスによる未曾有の恐れが世界を覆ってこれからが全く見えませんが、根拠のない元気を出して私にできることをしながらこつこつ仕事したいと思っています。
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久々にスツールの制作。
具体的な作業が、抽象的に物事を悩んでしまいがちな自分を現実に引き戻します。
「スツール 802」
36w x 31d x 55h cm
ブラックウォールナット、ナラ
オイルフィニッシュ
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かなり以前に個展で購入してくださったOさんからハイバックチェアーの修理と座の張替えを頼まれました。
ブラックウォールナットはなんとも言えない良い色調になっていて、ガタついていたところを接合し直して再度オイル仕上げを施しました。
座はへたっていたので内部を交換したり張り直しました。座の表生地のタッサーシルクにOさんは強い愛着があるのでぜひ裏返しても使いたいというご希望でしたので張り直すと、色落ちは少なく強度も残り、まだ使えることがわかりました。
それにしてもこのタッサーシルクのヘリンボーンの布(真木テキスタイルスタジオの作品)の強靭さは驚きです。
気に入ってもらい、なんと24年間も愛用していただいたハイバックチェアーなのでした。
「ハイバックチェアー 796」
41w x 44d x 93h (42sh) cm
ブラックウォールナット、メープル、タッサーシルク
オイルフィニッシュ
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広島のMさんに小さなデスクをお届けしました。
部屋の片隅に置いて場所を取らない小さなデスクで、私には発想できないユニークなサイズです。
少し深めな引き出しがご要望でした。
以前作らせていただいた小家具たちと素材やデザインが近いので調和してくれそうです。活躍してほしいと願っています。
「小さなデスク 220」
50w x 37d x 72h cm
ナラ、メープル(引き出し内部)、ブラックウォールナット(つまみ)
オイルフィニッシュ
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昨秋、掘り上げた球根を場所を変え、まとめて植えておいたのですが、この花の乏しい時期、たくさん咲いてくれました。
元気が出ます。
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本年も拙HPを訪れてくださってありがとうございました。
良いお年をお迎えください。
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